パトシBLOG

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特攻の島:太平洋戦争時代の人間魚雷がわかるこのマンガが面白い

太平洋戦争末期の昭和19年(西暦1944年)に回天と呼ばれた人間魚雷に関わった日本海軍の兵士たちの話。日本人としてこの国でまだ100年も経たない昔にこういう時代があったことを知っておくには大変勉強になるマンガだった。主人公の渡辺裕三はおそらく架空の人物だが、ストーリーは実話に基づいていると思われる。全9巻完結。

特殊任務=回天特攻隊

福岡海軍航空隊の予科練生である渡辺裕三は特殊兵器による任務に志願する。「一旦搭乗すれば生還を期することはできない」と上官から言われながらも特殊任務に志願するが、当時の雰囲気では拒むことなどできなかったのだろうと思う。山口県大津島の基地に着任した渡辺が見たのは黒い鉄の塊、回天。すなわち人間魚雷。戦闘機で敵に突っ込むカミカゼ特攻隊の方が有名かもしれないが、海の戦いでも同様の無謀な戦いを強いられていたことがわかる。

そしてこのマンガを読んで初めて知ったのは、人間魚雷からは外が全く見えなかったということ。考えてみれば潜水艦から前が見えないのは当然だが、つまり兵士たちは真っ暗な海の中を勘で敵船に突撃しようとしたのです...。本編で描写されていますが、日本海軍に報告されている戦果は米軍の報告書では確認できないことが多いとのこと。

予科練という狭き門をくぐった若者達が特攻で命を落とした

予科練というのは海軍飛行予科練習生のこと。そして最近知ったのは、当時多くの若者が志願したそうだが、学業の成績がかなり優秀でなければ合格できなかった狭き門だったということ。たしかに短期間で訓練して戦闘機に乗れるような兵士を育てるにはそれ相応の学力の者でなければ出来ないことだったと思うが、そんな優秀な人たちを特攻で命を落とさせていたのはその後の国にとって大きな損失だったと思う。

予科練茨城県土浦市予科練平和記念館で当時のことを知ることができる。なお、ここには回天の模型が置いてある。

生と死の葛藤

渡辺は海軍の中で生きることを強いられる。生きることと死ぬことの狭間で葛藤する渡辺の描写は平和な時代で一日一日を大切に生きていくことを考えさせられる。

日本人として日本の歴史をしっかりと認識するためにこういうマンガも読んでおきたい。

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